監修/久保田千鳥:ちどりこどもクリニック院長、小児科医
例えば・・・小さい頃は夜泣きがひどく、少しの物音ですぐ泣き、抱っこが嫌いな子でした。
- ●偏食が著しく、食べられるものが少ない。
- ●掃除機の音や赤ちゃんの泣き声、大勢の人ごみ等に、耳をふさぐ。
- ●きちんとした姿勢を保てない。
- ●物や人によくぶつかる。
- ●くるくる回ったり、つま先歩きをする。
- ●粘土や泥をいじるのを嫌がる。
- ●濡れたり汚れたりするのを嫌がる。
- ●洋服のタグなどを嫌がる。
味、温度、匂い、感触などの感覚に敏感なところがあり、普通は気にならないような刺激を不快に感じてしまいます。嫌な感覚は慣れれば大丈夫というものではありませんが、気持ちが安定していたり、興味がある活動の中では受け入れられることもあります。
様々な刺激の感じ方が独特なので、くるくる回るような動きを好んだり、また自分の体がどうなっているのか分かりづらいため、動きがぎこちなかったり、不自然な姿勢を取ることがあります。力の入れ方の調節も苦手です。
- 一人でずっとくるくる回っています、止めた方が良い??
- くるくる回ることが、とても心地よい感覚なので、状況が許せば無理に止める必要はありません。ぶつかってケガをしないように周りを配慮してあげたいですね。座っているべき時間などには、止めるというより、すべきことを促すようにしてあげましょう。
また、その感覚に没頭しすぎてしまう場合には、他の遊びに誘ってみるのも良いですね。 - 一度、太鼓の音に驚いて以来、体育館に入るのを嫌がる時は??
- みんなが平気な音を非常に不快に感じ、その記憶がずっと残っていると思われます。無理に慣れさせようとせず、苦手な太鼓は排除してあげる方が良いでしょう。年齢が上がると受け入れられる刺激も増えていきます。嫌な出来事を思い出してしまう体育館も、無理に入らせようとせず、少しずつ段階的に安心感を持てるように、取り組んで行くと良いですね。
- おしっこをギリギリまで我慢して、
漏らしても教えないことがあるけれどどうしたら良い?? -
極端に敏感な部分や鈍感な部分があったり、快不快も一般的な感じ方と異なるなど、感覚の独特さがあるからだと思われます。おしっこの我慢も、何か感覚的な理由があると思われるので、本人の訴えを待たず、様子を見たり時間で、我慢しすぎる前にトイレに誘いましょう。
下着が濡れても言わない場合は、気持ち悪い感じを十分に感じられていない可能性も。「濡れて気持ち悪いから着替えようね」と声かけて、これは気持ちが悪いことなんだと教えていきましょう。